自動制御用にポイントがもりもり乗ったレイアウトボードを作ったんですが、ずっと塩漬けにしている理由の一つが、マイコンからポイント制御するときに下手をやらかして焼いてしまうのが怖いってのがありまして。
で、結構前に絶対焼かない回路を考えていい感じにできたはいたんです。
鉄道模型のポイントスイッチ用回路、ずっと悩んでたけどNANDだけで良い感じにできたわ。
— strv (@strv) December 10, 2022
コイルが焼けないように30msだけ通電する回路。 pic.twitter.com/enMDtIz7bw
そこからちょっと話題が広がり、大規模レイアウトとか用に遠くからポイント操作したい、とか、初心者にポイント触られても焼かれないような回路がほしい、みたいな話も聞こえてきたので、そっちを視野に入れた回路を作ってみました。
この回路では、下の方にある入力端子に操作用のトグルスイッチ等をつなぎ、上の緑の端子にポイントをつなぎます。実際に動かしている様子がこれ。前の回路と同様、トグルスイッチのようなON/OFFスイッチの入力で定位/反位の切り替えを行えます。回路側で一定の駆動時間を作りポイントを操作するので、ポイントマシンを焼いてしまうこともありません。鉄道模型のポイントを安全に絶対切り替える基板動いた!!
— strv (@strv) May 9, 2023
接点のON/OFFだけでポイントを切り替えられるので、レバー中立でポイントマシンを焼く心配もなし。
この基板では二箇所操作できるけど、拡張基板(これから作る)を繋げばどんどん増やせる予定 pic.twitter.com/dqrgdT9ITi
駆動能力としては1回路にKATOなら4つ(両渡りは一つ)、TOMIXなら2つ(両渡りは一つ)のポイントを並列接続することができるので、待避線のようなものを一気に切り替える用途なら回路数を節約することもできます。KATOはNもHOも特性が変わらないのでどちらも使えます。
また、この回路は各ポイントスイッチ間が回路的に接続されていて、全回路がタイミングをずらして動作するようになっています。スイッチ操作を同時に行ったとしても、実際は同時には切り替わらず、順々に切り替わっていきます。これにより、電源から見るとポイント一つ分の負荷しか同時にはかからないため、消費電流的にも余裕ができ、TOMIXの電圧マシマシにしたハイパワー電源みたいなものを用意せずとも12Vで確実に切り替えができます。これは更にケーブルを長くしたときの動作安定にも繋がるので、大規模レイアウトだったり、HO/16番の運転会とかでポイントが遠方にある場合でも確実に切り替えができるようになります。あとは入力側は本当に単純な接点なので、入力側のケーブルは数十メートル単位で延長しても問題ないはず。
ツイートにも書いてありますが、この回路はどんどん数珠つなぎにしていくことができる設計になっているので、電源は一つのままスイッチ回路だけ拡張する基板を作る予定で考えてます。
これらの機能を実現するのに、この回路にはマイコンを使っておらず、単純なロジックICのみの構成となっています。自分はソフトウェアも書く人間ですが長時間マイコンで動かしたときの挙動の保証とか一番しんどいと思ってるので、ここではマイコンを使わずにロジック回路だけで確実に動作することを目指してみました。
ただ、この回路をマイコンと組み合わせて使うことを考えたり、単価のことを考えていたら基板一枚で2回路しかないのはちょっと使いにくい気がしてきたので、基板一枚あたり4回路にして、入力コネクタはMILボックスコネクタにでもしようかと思案中。